子供の頃から「姿勢を良くしなさい」と言われていた方は少なくないのではないでしょうか。ただ、「分かっていてもできない」というのも本音の部分だと思います。
実は、姿勢が悪くなるのは筋力がないからではなく、筋肉が硬かったり、筋肉のバランスが悪かったりするためです。
そこで、姿勢改善におすすめのストレッチやトレーニング法を紹介したいと思います。誰にでもできて簡単なうえ、見た目痩せ効果や、部分痩せ効果も期待できるので、女性の方にもおすすめですよ。
姿勢改善のためのストレッチ
最初に、姿勢を改善するためには、無駄な力を抜く必要があることを知っておいてください。筋力がないからではなく、筋肉が硬くなっているから姿勢が悪くなるのです。
では、どこをストレッチングすることで、姿勢の改善につながるのでしょう。誰にでも簡単にできるストレッチ法と併せて紹介します。
立っておこなうストレッチ
立っておこなうストレッチなら、大腰筋(だいようきん)のストレッチがおすすめです。大腰筋は、腰の骨と股関節とをお腹側で結んでいる、いわゆるインナーマッスルです。
この筋肉が硬くなることで猫背気味になり、しかもO脚やお尻が大きくなるリスクも高くなってしまいます。
大腰筋をストレッチするためには、まず両足を前後に大きく開いて立ちます。
両膝を曲げながら上半身をゆっくりと下げていき、前になった足の太ももと床が平行になった地点で静止します。30秒経ったら前後の足を反対にして同様におこないましょう。
膝を曲げたときにフラフラする方は、両手を前のひざに置いても構いませんし、片手で壁を触りながらおこなっても構いません。歯を磨きながら、テレビを見ながら習慣的におこないましょう。
大腰筋がストレッチされることで、姿勢改善はもちろんのこと、O脚の改善やヒップアップ、便秘の解消にもつながりますよ。
座っておこなうストレッチ
デスクワークの方におすすめなのが、椅子に座った状態でおこなうストレッチです。主に巻き肩を改善し、姿勢を良くするのが目的となっています。
肩の位置が前にスライドする原因として、小胸筋(しょうきょうきん)の筋緊張があげられます。小胸筋は身体の前面で唯一、肩甲骨に付着している筋肉です。
そのため、小胸筋が硬くなると肩甲骨を前にスライドさせ、いわゆる巻き肩になってしまうのです。小胸筋のストレッチは椅子に座った状態でおこなうことが可能です。
まず両手を頭の後ろで組みます。両ひじを大きく張るように左右へ伸ばし、その状態をキープしたまま、上半身を30秒間、左右交互に倒しましょう。
小胸筋がゆるみ、肩甲骨の位置が元に戻ることで、姿勢を改善することはもちろん、二の腕痩せや、バストアップ効果も期待できます。
寝た状態でおこなうストレッチ
ストレッチが身体にいいと分かっていても続かない最大の理由が「面倒くさい」からではないでしょうか。そんな方には寝た状態でできるストレッチがおすすめです。
姿勢が悪い人のほとんどに骨盤周囲の筋緊張がみられます。そこで、仰向けに寝た状態で膝を抱え、胸の方に引き付けるストレッチをおこないましょう。
右ひざは左肩の方へ、左ひざは右肩の方へ引き付けることで、より効果的に骨盤周囲の筋緊張を緩められます。左右とも30秒×3セットおこないましょう。
骨盤周囲の筋緊張がゆるむことで、猫背の改善効果や腰痛の改善効果、美脚効果などが期待できます。
姿勢改善のためのトレーニング
トレーニングというと、ゼエゼエハアハアするようなきついものをイメージされるかもしれませんが、お家で簡単にできるトレーニングがあるので紹介したいと思います。
姿勢を改善することはもちろんのこと、全身の見た目痩せにもつながりますので、ぜひ楽しみながら実践してみてくださいね。
カーフレイズ
カーフレイズはふくらはぎ(カーフ)を上げる(レイズ)トレーニングです。スポーツジムではバーを担いでおこなうこともありますが、自重でも十分に効果が得られます。
やり方はとても簡単で、つま先立ちになってかかとを上げ下げするだけです。その際のポイントとして、両足を並行にすることがあげられます。
両足がカタカナの「ハ」の字になってしまうと、重心バランスが乱れ、かえって姿勢を悪くする可能性があります。足がハの字にならないよう意識しながら2分ほどおこないましょう。
カーフレイズをおこなうことで血液の循環も良くなるため、足のむくみを解消し、メリハリのある美脚を手に入れることが可能となります。
ウォーキング
ウォーキングといっても、それほど気合いを入れて長距離を歩く必要はありません。日々の歩き方を少し変えるだけで十分に姿勢改善効果が得られます。
その歩き方とは、歩幅を少しだけ大きくするだけです。歩幅を大きくすることでしっかりと地面を蹴ることとなり、上半身が自然と起きてきます。
陸上の短距離ランナーをイメージして頂くと分かりやすいのではないでしょうか。大股で走りながら猫背になることはできませんよね。
そのような日々の積み重ねによって、自然と姿勢を改善することが可能です。特に難しいことをする必要は全くありませんよ。
歩く距離が延びれば物理的に消費するカロリーが増えるので、間違いなくダイエットにつながります。また、姿勢が良くなることで、若々しく元気に見られるようになりますよ。
まとめ
今回は、姿勢を改善するための、とても簡単なストレッチとトレーニングを紹介しました。運動が苦手でも筋肉がなくても、誰でもすぐに始められるものばかりです。
姿勢を良くするというモチベーションだけでは続かないという方は、今回紹介したストレッチやトレーニングが、見た目痩せや、部分痩せにつながることも覚えておいてくださいね。