日本の腰痛人口は3000万人とも言われており、厚生労働省がおこなっている国民生活基礎調査でも日本人男性の1番のお悩みとされています(女性も肩こりにつぎ第2位)。
しかし、腰痛の多くは病院や整形外科で検査をおこなっても「原因不明」とされます。ただ、広島メディカル整体院に来られる腰痛患者さんをよく見ていると、3つのタイプに分類できることが分かります。
腰痛のほとんどは病気ではなく、日常の生活習慣が原因となって起こります。そのため、腰痛を根本から改善するのであれば、自分の腰痛のタイプと原因を知っておくことが重要です。
こちらの記事では、代表的な腰痛の3タイプとその原因について専門家が詳しく解説しています。自分でできるストレッチ動画もご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
腰痛のタイプその1・前後型
1つ目の腰痛のタイプは前後型です。上半身を前に倒す動作や、背中を反らす動作などで痛みが出る場合、前後型の腰痛の可能性が疑われます。
腰痛タイプ「前後型」の特徴
前後型の腰痛の特徴は、前屈や後屈時に腰の痛みを発する点です。
前屈と後屈の両方の動作で痛みが出るケースもありますが、通常はどちらかの動作によって腰痛が強く出る傾向にあります。
腰痛タイプ「前後型」の原因
前後型の腰痛の原因としては、以下の点があげられます。
- 体幹の筋力低下
- 背もたれに寄りかかる座り方
- 身体に合っていない椅子や机
- 腸腰筋の筋緊張
前後型の腰痛を引き起こす原因の1つが体幹の筋力低下です。体幹とは全身から両手・両足を除いた部分のことで、代表的な筋肉としては腹筋や背筋があげられます。
腹筋や背筋が衰えると、上半身を支えるために骨盤が前や後ろに傾きます。その結果、前後型の腰痛を発症しやすくなるのです。
また、デスクワークをおこなう際に背もたれに寄りかかって座っていると、骨盤が後ろに傾いてお尻の筋肉に緊張を生じます。
反対に身体に合っていない椅子や机のため、上半身を必要以上に反らして座っていると、骨盤が前に傾き、腸腰筋(お腹のインナーマッスル)に筋緊張が生じます。
そのような筋緊張によって骨盤の前傾、もしくは後傾が起こった場合、前後型の腰痛を発症しやすくなります。
前後型の腰痛になりやすい方
前後型の腰痛になりやすい方の例は以下の通りです。
- 長時間のデスクワークをおこなう方
- タクシーや長距離トラックなどの運転手
- デスクワークをおこなっている腹筋が弱い女性
- 猫背や巻き肩の方
前後型の腰痛になりやすい方の特徴が、長時間の同一姿勢を強いられる点です。逆に言えば、普段の姿勢を意識することで、前後型の腰痛を改善する結果につなげられます。
腰痛のタイプその2・左右型
2つ目の腰痛のタイプが左右型です。慢性的に左右いずれかの腰に痛みや重圧感が見られ、とくに身体を左右に倒す動作で腰痛を増すのが特徴です。
腰痛タイプ「左右型」の特徴
前後型の腰痛を発症する方の特徴が、見た目に明らかな「ゆがみ」が見られる点です。証明写真を撮ると左右いずれかの方が極端に下がっていたり、鏡で顔を見たときに左右いずれかの目や眉が下がっていたりします。
また、施術のときにベッドに寝てもらうと、上半身と下半身がひらがなの「く」の字のように曲がっているケースも少なくありません。いつも同じ側を下にして寝ている方にも、左右型の腰痛が見られる傾向にあります。
腰痛タイプ「左右型」の原因
左右型の腰痛の原因としては、以下のような点があげられます。
- 左右いずれかの足に筋緊張が出ている
- バランス感覚が悪い
- ふくらはぎの筋力が弱い
- ハムストリングスに筋緊張が見られる
- 股関節が硬い
左右型の腰痛が出る原因として、身体の硬さや局所の筋緊張があげられます。とくに股関節が硬いとハムストリングス(太ももの裏側)に筋緊張が生じ、左右型の腰痛を発症しやすくなります。
また、バランス感覚が悪いと左右いずれかの足に筋緊張が生じたり、筋力の低下が起こったりするため、左右型の腰痛を引き起こしやすくなります。
左右型の腰痛になりやすい方
左右型の腰痛になりやすい方の例は以下の通りです。
- いつも同じ側でかばんを持っている
- 同じ側の足を組んで座るクセがある
- 利き腕ばかり使っている
左右型の腰痛は日常動作のクセによって起こることが少なくありません。とくに片方の腕や足ばかりを使っていると、左右型の腰痛を発症するリスクが高くなります。
逆に言えば、普段の動作を見直したり、利き腕と反対の手を使うよう意識したりすることで、左右型の腰痛を改善することが期待できます。
腰痛のタイプその3・回旋型
3つ目の腰痛のタイプが回旋型です。まっすぐ前を向いた時に、骨盤の前側にある上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)と呼ばれる骨の左右いずれかが、前後にズレているのが特徴です。
腰痛タイプ「回旋型」の特徴
回旋型の腰痛を発症している方の場合、左右の回旋角度に差異が生じてきます。その結果、歩いているうちにズボンが回転したり、片方の靴底だけがすり減ったりします。
また、後ろを振り返ってもらったときに、左右で同じだけ回旋することができないのが特徴です。真っすぐ机に向かっていない方にも、回旋型の腰痛が見られやすい傾向にあります。
腰痛タイプ「回旋型」の原因
回旋型の腰痛を発症する原因としては、以下のような点があげられます。
- 殿筋の筋緊張
- 腹斜筋の筋緊張
- 偏った身体の使い
回旋型の腰痛を発症する方の多くに、殿筋(お尻の筋肉)や腹斜筋(お腹の横側にある筋肉)の筋緊張が見られます。
私たちが単に筋肉といった場合、それは骨格筋を指すケースがほとんどです。筋肉は骨と骨とを結んでいるため、偏った身体の使い方で左右いずれかの殿筋や腹斜筋が緊張すると、筋緊張に引っ張られて骨がゆがんでしまうのです。
回旋型の腰痛になりやすい方
回旋型の腰痛になりやすい方の例は以下の通りです。
- 野球やテニス、ゴルフなどのスポーツをおこなっている方
- 歩幅が一定ではない方
- 歯科医など身体をねじる動作が多い方
回旋型の腰痛になりやすい方の代表例が、野球やテニス、ゴルフなど同じ方向にばかり身体をねじるスポーツをおこなっている方です。
また、歩幅が一定ではない方も少しずつ身体にズレが生じ、回旋型の腰痛を発症しやすくなります。職業がら身体をねじって椅子に座ることが多い歯科医などにも、回旋型の腰痛が多く見られます。
3タイプの腰痛への対処法
自分の腰痛のタイプが特定できれば、ストレッチをおこなったり、身体の使い方を見直したりすることで、根本的な改善が期待できます。
広島メディカル整体院では、簡単なストレッチや身体の使い方をアドバイスすることで、慢性的な腰痛の改善をサポートしています。詳しいやり方については以下の動画でご紹介しているので、ぜひご覧になってみてください。
つらい腰痛のお悩みは広島メディカル整体院までご相談ください!
「病院や整形外科に通っても腰痛が治らない」とお悩みの方は多いことでしょう。ハッキリ申し上げますと、腰痛の原因がレントゲンやMRIなどの検査で分かるケースはむしろ少数例です。
腰痛の多くは日常の生活習慣や、身体の使い方のクセなどが原因となって起こります。今回ご紹介した記事や動画を参考に、自分の腰痛のタイプを知り、改善に取り組んでみてください。セルフケアで腰痛が改善できないときは、広島メディカル整体院までお気軽にご相談下さい。
広島メディカル整体院では、施術で腰痛の改善を図るのはもちろんのこと、一人ひとりに合った身体の使い方もアドバイスしています。私と二人三脚で腰痛を根本から改善していきましょう!